AI Thinking #entermina

AI Thinking Seminar

2017年6月13日に『AIシンキング』特別セミナーを開催し登壇させていただきました。実はこのイベントタイトル「AIシンキング」は造語で、自著『IAシンキング』をもじったものです。

このイベントは『エンタミナ』のスピンオフ版として新たに企画したもので、司会のデスクトップワークス田口真行さんといっしょに、デジマラボ中村健太さんを招いて行いました。ちょうど沖縄でした「CSS Nite in OKINAWA, Vol.9」の懇親会で盛り上がったアイデアで、「昨今の AI の流れをふまえて〈思考〉にフォーカスするイベントをしてみるのはどうだろう」という雑談からはじまり見事に実現に至りました。

機械学習 バブルなこの時代に、僕ら「作り手」が考えるべきこと

AI Thinking? 機械学習バブルなこの時代に、僕ら「作り手」が考えるべきこと

株式会社ビットエー(BITA)の CMO、「デジマラボ」のプロデューサーでもあり執筆者でもある中村健太さんからは、いわゆる「AI」の最新実例とその根底にある〈考えるべきこと〉をお話いただきました。1年前までは「AI」も「bot」もよくわかっていなかったとのことですが、情報メディア「デジマラボ」の発足を機に、情報発信から実績につながり今や「AI」に関する実績を数多くお持ちです。

  • 動いて喋るチャットbot Panasonic 結(ゆい) 設計と開発
  • AIアイドル Twitterハック 設計と開発
  • AI記者による新聞紙面ジャック
  • 勝手に予定調整する「予定調整bot」君
  • 国内初となるAIライターによる記事執筆体制の構築

とくに興味深かったのが、「End-to-End Machine Learning」というアプローチについてです。これまで目的を導くための方程式は、人間が仮説でやってきたが、ディープラーニングではそこを機械が探しだすアプローチということ。したがって、数多くのパターンを試すということが可能になり、人間には難しい処理として期待できるということでした。

実際にされた実績のほとんどは、そうした数多くのパターンから探し出す「予測」に関する事例を紹介いただきました。

  • レコメンドエンジン(画像自動認識)
  • 自然言語解析(FAQチャットbotのフリーテキスト入力対応)
  • 文章生成・整形(AI記者とかAI Twitterbot)
  • 広告の運用(ドールコサベラなどの事例)

インターネット黎明期に似ている」そういう中村さんの言葉の背景には、今「AI」に関しての知識は多ければ多いほどビジネスチャンスにつながる、はじめから課題ありきで考えるのではなく「こんなんできるかも?」といった妄想から新たな価値(フェチノロジー)をつくるチャンスだと力強いメッセージをいただきました。

最後に、AI や機械学習、ディープラーニングやその他の先端技術ありきで『何が可能なのか?』と考えるのではなく「誰の好きを加速させるか」そういう観点を持つことの大切さを教えていただきました。

※フェチノロジーとは、「Fetishism × Technology」を組み合わせた造語です。

※機械学習とは、データを機械に学習させて判別問題や回帰(予測)問題を解けるようにしようぜってアプローチのこと。ディープラーニング(深層学習)はその機械学習の一種。

もう一度見直す情報アーキテクチャ

ボクのセッションでは、まだまだ掴みきれないところがある「AI」というテーマに対し、最近の事例を並べてみながら、改めて「IA(情報アーキテクチャ)」を持ち出して、捉え方や考え方を整理してみました。そのうえで〈超発想〉としての「AI」を疑似体験していただきました。

  • 「AI」は「Articula Intelligence(人工知能)」と訳されるが、IBM の Watson では「Augmented Intelligence(拡張知能)」という表現を使っている。
  • 「AI」は「自ら考える力を備えたコンピューター」と定義することができる。
  • 現在は、「正解が無限の課題」より「規則性が存在する課題」のほうが得意である。
  • 「AI」にも段階がある(エキスパートシステム/機械学習/ディープラーニング/AIが直感で判断)

最近、よく聞く AI 関連のニュースには、自動運転(NVIDIAとトヨタ)、囲碁「AlphaGo」などが多いが、最近では音楽(「2045」AI DJ プロジェクト)やエンターテインメントなどの表現分野にまでおよんでいる。

3つのAIテクノロジー

3つのAIテクノロジー

AIテクノロジーが使われている事例をいくつか並べてみると、3つの分野に分けて見ることができます。

  • 発見・予測: 重要なデータを膨大なデータから見つけ出し、予測ができるようにします。(ビッグデータ)
  • マッチング: レコメンドをより正確にできるようにします。(ECレコメンドや広告出稿)
  • チャット: 自動応答システムを構築します。(チャットボットなど)

紹介した事例を3つに当てはめてご紹介すると、以下のようになります。

超発想か高速化

超発想か高速化

AI は導入すればなんでも解決するというものではありません。AIテクノロジーの活用には、目的はなにか・どういうことを実現したいかという計画が必要です。AI により発見できた結果を、どういう付加価値につながることができるか、意味のある〈つながり〉を見つけることが大切です。

つまり「なぜ(Why?)」を考察するところに、人間としての着眼点が大いにあるとしました。AI の強みと人間ができる範囲とを理解することが最初の一歩になります。そこで、今回は2つのポイントで AI 導入の機会を定義してみました。

  • 「超発想」人間の発想を超えたいのか?
  • 「高速化」人間のすることを高速化したいのか?

そのうえで「AI」が出した結果をどう活用できるのか〈超発想〉を体験いただくワークを実施しました。なかなか自分だけで出てこない〈発想〉を超える体験、いままで考えもつかなかったアイデアを見つけるヒントがみつかったのではないでしょうか。

暦本先生の言葉を借りると「技術は進化していきますが、我々もその技術を使うことでまた進化していきます」そう考えると「AI」を知ることは、結局は自分自身を知ることにもつながるように思いました。AI テクノロジーを考えるよりも、自分自身を見直すことが結果として「AI シンキング」になると思います。

「13」に込めたこだわり

今回のイベントは、自著『IAシンキング』をもじって『AIシンキング』としましたが、いろいろなところに「IA⇔AI」を行き来するような進行になっていたかと思います。イベント自体も「IA」にちなんで (なぞ) 参加費やタイムスケジュールを「13」という数字にこだわってみました。

自分がつくった造語(書籍タイトル)をパロディ化し、企画から演出、出演まで携わらせていただけて本当に感謝です。デスクトップワークスの田口さんはじめ、登壇を快諾していただいた中村さん、会場を提供してくれたクリーク・アンド・リバー社の皆さん、そして運営スタッフの皆さん、ありがとうございました。

少し先の未来には、本当に『AIシンキング』という言葉が使われていると思います。そんなことを考えながら振り返ってみました。

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