Citizen Journey Mapping Workshop #OpenUM

2014年8月7日 (木)、渋谷のloftwork Labで「OpenCU 自治体サイトのサービスを考える – Citizen Journey Map ワークショップ」を開催しました。おかげさまで30人分のチケットを完売することができ、参加者も積極的だったため活気あふれるイベントになりました。

OpenUMワークショップ集合写真

参加者の中には、couldヤスヒサさんや「ユーザビリティエンジニアリング」著者の樽本さんStandard Inc鈴木さんなど、とても豪華な顔ぶれでした。

ワークショップ

ワークショップは、普段よく使う「Customer Journey Map」という言葉に対して、今回は一般市民という意味で「Citizen Journey Map」としましたが、文字通り行政サービス(自治体サイトなど)と一般市民とのやりとりを一連の流れで可視化することで、ペルソナの課題を見つめなおし、新しいソリューションを考えるという内容でした。

また、今回は横浜市広報課の方々にもご協力いただき、横浜市のサイトをワークショップの題材にさせていただくことに加え、顕在化している既存の課題(住民票や戸籍に関する問い合わせが多い点)をご紹介いただきました。

ペルソナとシナリオ

あらかじめペルソナとシナリオを用意していたため、各チームは個別で検討しコアな課題とそのソリューションに集中できる構成で進めることができました。講評には横浜市の方々にもお願いし、実際に取り組んでいる内容と現実とのギャップについてもお話いただきました。

ペルソナ

用意していたのは以下5体のペルソナで、住民票取得に関するシナリオを用意しました。

  • 山下さん (61歳・女) 体が不自由な旦那のかわりに住民票を取得し年金請求を行う
  • 高梨さん (32歳・女) 平日日中に住民票を取得しバイト先に提出する
  • 羽生さん (23歳・女) 引越しの手続きのため住民票を会社に提出する
  • 湯澤さん (32歳・男) パスポート取得のため戸籍謄本を取得する
  • リささん (26歳・女) 日本語で住民票を取得し教習所に提出する

ソリューション

事前にインタビューまでしてできたペルソナと仮説でいくつか作成したペルソナとがあり、情報の粒度がバラバラだった点は反省点ですが、これらのペルソナの課題を抽出して各チームからは次のようなソリューションを考えだしていただきました。

グループワーク

  • 委任状が必要なことに気付けない→バス停サイネージで注意喚起するサービス
  • 一度に全ての情報を取得したい→モバイル自動ガイダンスやFAQサービス
  • 手続き全体がわからない→手続きがまとめてわかり、次の手配を示すサービス
  • 目的の場所で受け取りたい→Web申請でパスポートセンターで受け取れるしくみ
  • 専門用語が多く翻訳がおかしい→運営者側の翻訳ガイドと統一化

そのなかで印象に残ったのは、行政サービスへの不満もそうですが、そもそもWebに対する不安や不信感がある方はサイトには訪れずに電話で済ませてしまっているという点です。そういう点でも Citizen Journey Map にしたことで、事前と事後における課題と感情を見つけることができました。

まとめ

個人的にまとめると、行政サービスに関して利用者の課題となる点は以下の3つ。いずれも行政以外のサービスでも同じようなことが言えるかと思います。

  • 専門用語が多い、漢字が多い、きちんと翻訳されていない
  • 手続きが断片的で、全体の流れ(ステップ)がわかりにくい、無駄に多い
  • 自治体サイトに訪れる以前にも問題がある(ネットへの不信感など)

また、Webサイトに情報量が多い点について横浜市広報課の方々からは、正確さを追求するあまり網羅性を求めてしまう傾向があるというお話をいただきました。必然的に、情報過多に陥ってしまう問題があるとのこと。これに対し、ペルソナ視点で見直した結果、ペルソナの行動からは全体最適よりも個別最適が求められます
つまり、シナリオに沿った流れを俯瞰して見ていくことで、行政手続きが最終目的ではなく、本来の目的は別にあるということがわかります。当たり前ですが、この前提をふまえて設計していくことがなによりも大切だといえます。

発表

最後に、Webサイト構築の視点では、サイト構造などはUMなどを使用して定型化し、目的に合わせたLP(ランディングページ)およびハブとなるページを見直すことで、それぞれの目的をスムーズに達成できる動線を計画することができます。また、次に向かうべき手続きや場所を指し示すことで、回遊施策を盛り込むことができます。

今後は、こうした課題解決の手段としてカタチをアウトプットしていくとともに、今回とは違う行政の方にもご参加いただきまた違った課題とテーマで開催ができればと思います。関係者の皆さん、お疲れさまでした。そしてありがとうございました。

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