small IA manifesto

Small IA 宣言――個人的には、こういうアプローチを明示することが一番わかりやすいと思います。

4月頭に、Web広告研究会でIAセッションを実施するのですが、そのすり合わせの会で、ツルカメの森田さん・GREEの村越さん・インテリジェントネットの和田さん・専修大の上平さん・日本アドバタイザーズ協会の林さんとでそうした議論があったのでボクの意見を加えてブログに書いてみます。

最近「サービスデザイン」や「UX」で語られる内容を聞いていても個人的には「?」なことが多いので、そうした考えをオープンにしてみようと思います。

ボクの手元では、いわゆるワイヤーフレームを設計している中で衝突する問題と対峙していることが多いです。そのため、その問題解決方法としてのワイヤーフレームの設計は「」が付くくらい重要です。

そんな中で、サービスデザインやUXの話を聞くと正直むず痒くて仕方ありません。多分「サービスデザイン」という一般的な言葉が余計にそうさしているのかも知れませんが、そのサービスを実現するためのUIはどうなるのか、さまざま事象を通じて顧客との接点を形作る1つのアプローチになることは間違いないわけなので、それが描けてこそデザインになるのだと思います。抽象的な概念を経たうえで、「結局、この画面はどうなるんですか?」が具体的に描けないと絵に描いた餅になってしまいます。

言葉としても「サービスエクスペリエンス(SX)」という言葉のほうが妥当性があるようにも思えます。ボクの仕事は、いわゆるサイトやウェブのプロダクトを制作していることもあるので、さしづめ「プロダクトエクスペリエンス(PX)」になるのだと思います。

視点の話でもよく話していますが、結局は「あなたの仕事はなんですか?」「あなたが一番したいことはなんですか?」に尽きるのだと思います。いろいろな視点があり、いろいろな考え方があることは自明なので、それ自体は一向に構わないのですが、結局「あなたは何ができますか?」「あなたは具体的に解決策を作ることができますか?」に尽きるのだと思います。

たとえば、今バナーを作っている方が、サービスデザインやUXを学ぶことはいいと思うんです。いいと思いますが、どちらかというと「お前の手元の仕事を完璧にしろよ」と思ってしまいます。それが本質であり、それが仕事だと思うんです。知識はあるといいですが、結局は手元でどう活用するかだと思います。その距離が遠ければ遠いほど、話す価値は薄まり手元の問題には対峙できなくなります。

ワイヤーフレームを描ける人が一番偉い

結局のところボクはそう思っています。実際、ボクの仕事はさまざまな事象を瞬間的にとらえてワイヤーフレームに起こす仕事がほとんどです。その瞬発力は、やはり泥臭い地道な経験でしかないと思います。これまでの経験から、どんな課題でも具体的な解決方法としてワイヤーフレームに落とせると自負しています。それは非常に高度なスキルであり、すぐに出来るものではないと思います。

また、よく Big IA や Small IA で分けられてしまい、Small IA はあまり価値がないように聞こえてしまうことがありますが、それには断固反対したいと思います。

ということで、近々「Small IA summit in Tokyo」を企画したいと思います。

マニフェストになっていませんが、ボクの宣言という意味で。


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