政府の復旧復興支援DBに採用されたXMLスキーマ

昨年から数社で取り組んでいる自治体向け支援「OpenUMプロジェクト」というのがあります。この3月から第4フェーズになったわけですが、ひとつご報告があります。
復興庁や内閣府らが参加して立ち上げた「復旧復興支援データベース」はNPO法人アスコエが構築した「ジモトク.com」と、OpenUMプロジェクト (初期) で設計したXMLスキーマ(データベース構造)が元になっています。
今回、このXMLスキーマを (関係者のご協力もあり)、クリエイティブ・コモンズライセンス (BY-SA) で提供することができましたのでご報告します。
内閣府や復興庁の関係サイトからもバナーでリンクが設置されていますので、ご覧ください。
※[復旧復興支援制度 検索サービス] というバナーです。
これは、民間団体が構築したデータベース構造(XMLスキーマ)を政府が取り入れたカタチとなり、今後、復旧・復興に関する支援や制度の情報が更新されれば、このデータベースで運用が進むことになります。なお、このデータベースはいわゆる行政関係の方々が見るものなのでこのままでは民間では使えません。
また、このデータベースはAPIで公開しており外部から参照して利用することが可能です。今後、この API の公開と合わせて実現できうるさまざまな利用シーンをわたしも含めて提案していける環境をつくっていきたいと考えています。
これはOpenUMプロジェクトの成果としても、復旧復興支援に関する政府の取り組みとしても1つ大きな成果だと思いますので、ご報告いたします。
World IA Day 2012 Tokyo Keynote

2012年2月11日 (土) に「World IA Day 2012」が全世界14都市で開催されました。このイベントは、世界各都市で活動中の「IA Institute (IAI)」という団体が主催で、日本 (東京) からは「情報アーキテクチャアソシエーションジャパン (IAAJ)」としてエントリーし開催することになりました。
イベントサイトでもある「Lanyrd.com: World IA Day 2012 Tokyo, 11th February 2012」でもページができあがっています。ここに掲載されているとおり、オーガナイザーとしては、コンセント社の長谷川さん、運営スタッフとしては、佐藤さん・浅野さん・奥さん・村越さん・山中さんが中心となり、わたしもスタッフとして参加させていただきました。
オールスターが勢ぞろい
これまで、世界各都市をつなぐ同日開催のイベントという意味では「UPA (Usability Professionals’ Association)」主催の「World Usability Day」に参加したことがあったので、それのIA版だろうという安直なイメージでしかなかったのですが、はじまってすぐに主催の方々のビデオレターをみるとやっぱりテンションがあがるというか、自分たちでもよく耳にする言葉を使って話されている風景を非常にうれしく感じました。
今回のイベントは、イベントとしての規模もさることながら、セッション内容の構成や濃度という意味ではこれまでになかった試みになったと思います。個人的に一番印象に残っているのは、上野さんのセッションです。彼のブログ「Modeless and Modal」もそうですが、継続して研究されているという試み自体に非常に関心を持ちました。
参加者のツイート (Togetter) やアンケート結果を見ても、山田さん (青山学院大学) の「行動経済学」や上野さん (ソシオメディア) の「モーダルvsモーダレス」の話は興味関心度が非常に高かったことがわかります。
また、安藤さん (産業技術大学) の「わかると理解するの違い」も今回こうしたイベントに参加してこなかった方にUXを理解するうえではたいへん響く内容だったと思いますし、セッション間にあったパネルディスカッションでわたしも参加した「ストーリー・テリング」の前田さん (Zinga Japan) とのやりとりは非常に興味深い内容だったと思います。最後のパネルディスカッションでは、岩佐さん (リクルート社) も参加した中で非常に濃い質問まで飛び交い最終的には時間切れ感が強く継続的なイベントとして取り組んでほしいといった希望も多くありました。
答えではなく問題を探す
今回、長谷川さんからお声がけもあり「キーノートスピーチ (基調講演)」をさせてもらうことになったのですが、なにぶん (イベントとしてもキーノートとしても) はじめての試みでもあったため、どういう話がいいのか考えるところがありました。
講演するキッカケになったのは、昨年講演をした「HCD-Net: 人間中心設計推進機構」の賛助会員向けイベントでして、そのときに紹介した自治体のプロジェクトの内容をもう少し本イベントのテーマ「理解の構造をデザインする」に即したものにできないか、ということでしたので、自分なりに再考してみて前半部分をだいぶ変えて作りかえて構成しました。当日のスライドは Slideshare で公開しているので詳しくはこちらをご覧ください。
「答えを探すのではなく、問題を探す」というのを今回のキーメッセージにしたのですが、「答えを求めがち」という昨今の課題 (こちらの ポッドキャストも参考になります) を解決するソリューションとして「問題を探す」というアプローチにしてみました。この話はわたし自身が「デザイン思考 (デザインシンキング)」に強く共鳴しているところがあるので、それらと重ねて話をするほうが理解がしやすくなると思ったからです。
後半は、自治体の取り組み「OpenUMプロジェクト」を事例として紹介したのですが、この自治サービスとしてのデータベース構築 (の設計方針) と実際の活用方法とはまだまだ距離がある話です。ただ、この設計方針を推進していく上では数々の理解の積み重ねが必要となり、とくに行政関係の状況を汲んだカタチにできればければ持続可能性も難しくなります。今後はこうした取り組みを進める一方で、活用方法のプロトタイプや事例を紹介できるようにしたいと考えます。
今回のイベントは (キーノートをしたこともありますが)、世界の中での日本の位置づけや日本としての課題などが1つのテーマ (この場合はIA) で集まり議論を深める機会になったと思います。もう少し小規模でもこうした取り組みを継続的にできるプラットフォームがほしいと改めて思いました。
講演者のスライド
- 安藤さん ユーザエクスペリエンスを正しく理解する-UXとUXデザイン
- 前田さん ストーリーテリングと ユーザ理解(World IA Day 2012)
- 上野さん ユーザー理解に合わせたユーザーインターフェイスデザイン
関係者の感想
- 長谷川さん 情報アーキテクチャアソシエーションジャパン – IAAJ: World IA Day 2012 東京 開催
- 村越さん World IA Day2012、無事終了しました。 | future-proof.jp
- 上野さん ソシオメディア | World IA Day 2012 Tokyo で講演しました
参加者のツイート
Playback 2011
昨年は Twitter の利用頻度が高かったため「ブログを更新できなかった」と書いていたが、今年はブログをいくつか更新できたし、Facebook での共有が Twitter より多かったと思う。ブログの「いいね!」数や Facebook での数など反響も徐々に大きくなってきた。社会情勢(震災など)もひっくるめて、「いろいろな影響を目にした2011年」でした。「2011年に「自分が何をしたいか」に尽きるわけですが……」ではじまるエントリーで述べたとおり、IAシンキングを軸にした活動に取り組めた1年でした。
講演 (Presentation)
- 講演は全22回程度行なった (月2回ペース)。昨年は10回程度だったことを考えると倍以上増えた。
- 書籍刊行記念やエイクエントさん主催などで、IAワークショップを全国で実施した。
- 昨年に続き、桑沢デザイン研究所 (STRAMD) や自治体研修 (石川県) などでも講演した。
執筆 (Book, Article)
- 3月末に自著本「IAシンキング」が発売できた。
- 技術評論社「Web Site Expert」の連載「IA/UX観点」が全20回 (2年半続いた) を終えた。
その他の活動
- 外人ばかりのNCCカンファレンスでライトニングトークをしたのは新鮮だった。
- 自治体サイト支援「OpenUMプロジェクト」でサイト公開と連動イベントの開催ができた。
- 自社他Gに対してIA/UX系の勉強会を実施した。
- iPadアプリのUI設計などを経験できた。
- NAVERまとめサイトでいくつかリンク集を作成した (ジョブボード、プロトタイピングツール)。
- どっきり台湾ツアーに参加できたこと。
仕事の環境
- iPad 2 購入、iPhone 4S に機種変した。
- 会社の MacBook Pro を刷新し、外では MacBook Air でプレゼンするサイクルになった。
気になったアプリ
トレンド・キーワード
- 「UX」というキーワードが改めて市場を賑わした。
- 「ストーリーテリング」や「Lean UX」、また「ゲーミフィケーション」が印象に残った。
- アップルの創設者である「スティーブ・ジョブズ」が亡くなった。
- 個人的には「プロトタイピング」にフォーカスがあたった。
ということで、昨年と同じタイトルでエントリーを書いてみました。来年も「誰にもできないこと」「自分にしかできないこと」をしていきたいと思います。
2012年に向けて
来年は、IAシンキングの第二版と電子書籍版、中文版の発売 (未定)、World IA Day 2011 (東京開催) とOpenUMプロジェクトでのUM全文公開 (未定) からスタートしそうな勢いですが、Websig24/7の忘年会で話した2012年の抱負をまとめたプレゼンテーション資料を最後につけておきます。3つの活動を示す「あ・か・の」をPerfumeでまとめています (なぞ)。
WebUX 5th workshop on “Storytelling” in UX
12/3 (土) にあった第5回WebUX研究会「ストーリーテリングをユーザエクスペリエンスデザインに活用する」に参加してきました。その中で気づいた点や自分なりにまとめておきたいことを2つ書いておきます。
- コンテンツとストーリーの関係性は逆にしてはいけない
- ストーリーにすること自体は伝え方のパターンでしかない
このイベントは、書籍「ユーザエクスペリエンスのためのストーリーテリング -よりよいデザインを生み出すストーリーの作り方と伝え方」の翻訳出版記念ということで、前回の同イベントで告知されていたものでした。
イベントの内容
- ストーリーとは何か? (楽天 脇阪さん @wackiesrock )
- ストーリーを集める (NHN Japan 酒井さん @yhsk )
- ストーリーを作る (Zynga Japan 前田さん @t_maeda )
- ユーザーストーリーマッピング (アギレルゴコンサルティング 川口さん @kawaguti )
- パネルディスカッション (スピーカー + 浅野先生 @314satoshi + ネットイヤー 坂本 @bookslope )
※当日の模様は「Togetter: 2011年12月3日 第5回 #WebUX 研究会 ツイートまとめ」から見ることできます。
「講義 + ワークショップ」という流れで進行したこのイベントですが、ボク自身はワークショップには参加せず (参加できず、が正しい) 最後のパネルディスカッションにだけ登壇するという参加の仕方でした。ぶっちゃけ、翻訳本が手元にない状態でしたので (今もまだないけど)、スピーカーの話を聞きながらいろいろと脳内メモリに書きこんでおりました。
コンテンツとストーリーの関係性は逆にしてはいけない
まず感じたのが、作成したストーリーの良し悪し (評価) をストーリー自体に持たせてしまうと、ただの妄想にしかならないということです。つまり、ストーリーがコンテンツになっている状態 (ストーリーが内輪の図) といえます。この場合だとたしかにストーリー自体が可視化されるので、まわりから見てもわかりやすいです。
それに対してボクの理解では、ストーリーは表現方法 (演出方法) だと思っていたので、このすれ違いが解消されないと、正しく会話ができないと感じました。
- ストーリーが外輪: 読み聞かせやプレゼンなど、ストーリー自体は表現方法 (演出方法) のパターン
- ストーリーが内輪: 新聞や小説など、ストーリー自体がコンテンツになるパターン
ストーリーにすること自体は伝え方のパターンでしかない
ボクたちは「起承転結」や「抑揚をつけて」など伝え方のパターンはすでに学んでいます。もちろん技術的な側面はあるかと思いますが、ストーリーにすることが伝え方のパターンでしかないと思います。そう考えたときに「なぜストーリーにすることが有効か」を考えてみました。
それを示したのが次の図です。つまり、伝えることを仮にA地点からB地点までの距離で定義すると、AからBまでの面積で表現できると思いました。直接的伝達を1にした場合、論理的伝達のほうが階段状になる分面積が広くなり、さらにストーリー的伝達だと曲線として考えられるのでそれよりも面積は広くなります。その曲線が行きすぎてしまうとスパゲティー的伝達になってしまい、結局伝わらないというオチになります。
- 直接的伝達: 直接伝えるパターン
- 論理的伝達: ロジックを積み上げて伝えるパターン
- ストーリー的伝達: 曲線で抑揚をつけて伝えるパターン
- スパゲティー的伝達: 曲線すぎて伝わらないパターン
「コミュニケーション」と言うとそれまでなのですが、結局は相手がいることが前提となるので、相手が受け入れられるポイントがいくつ存在するのかがポイントになると思います。そのポイントを多く持つ = 面積を広げるという発想になります。最近だと、AKB48や少女時代などのグループで大人数にする理由にもつながる考え方かも知れません。
ここまで自分なりに書いてみましたが、まだ本を読んでいないこともあるので、きちんと読ませていただき、改めてまとめてみようと思います。
関連リンク
Dyspepsia the “Lean UX”

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時代の潮流と逆行する考え方かもしれませんが。
デジタルガレージのイベント「New Context Conference 2011 Fall (Lean Startup Camp Tokyo)」および「Lean UX」関連のイベント「第7回 #ShibuyaUX Meeting “Lean UX Special”」に参加して思ったことを書いておこうと思います。
「Lean UX」という言葉を最近よく聞くわけですが、いろいろと見聞きした結果、個人的には非常に消化不良なテーマだと感じました。「Lean UX」については、LUXr社のJanice Fraserさんの東京でしたワークショップのスライドをご覧ください。
サイクルを早くする (スピードを上げる) ことは、効率を考える上で必ず出てくる話なので、それ自体を否定するわけではないのですが、それもこれも一定の品質保証ができてはじめて言えることだと思っています。
たとえば、ローンチを早くしてローンチ後にFBをもらって向上していくというサイクルがよく示されたりしますが、ローンチ後のFBで変えられる範囲はごく限られます。それこそボタンの位置や装飾の度合いなどだったりするでしょう。あとでゼロから作りなおすことができる状態であれば別ですが、そんなことはまずありえないです。
「Lean UX」の事例を質問したところ、A/Bテストを解説していたときの違和感も記憶に新しいです。A/Bテスト自体は分析方法の1つで、それを解説されてもただのPDCAサイクルとなんら変わらないことは自明です。
なんだかんだで、はじめて目にするUIがすべての印象を形成すると思うので、その後すぐに変えたからといって、はじめの印象が変わるとは思いません。そうすると、この「Lean UX」で言っている文脈では、印象やブランドを形成するデザインに関する話がすっぽり抜けていると思うわけです。
分析結果をもとに良い方向に変えていくことを否定するつもりはないのですが、そこだけに偏ると数字至上主義にもなりかねない傾向になると思います。
「UX」と言うからには入っていて然るべき「ブランド」や「ブレてはいけない部分」が、検討期間や実装期間を早めることでスポイルされてしまわないようにしないとダメだろうなと改めて痛感しました。「期間が短い = 品質が低い」とならないようにしないといけないと思います。
そんなわけで個人的に「Lean UX」は、一定の品質保証ができてはじめて言える開発手法だと思います。
「Lean UX」とか言う前に「ブレてはいけない部分」の品質を高めることにもっと時間をかけたいと思いますし、その品質が保証できないのであれば、ローンチするのではなく撤退することを判断できるチームワークが必要だと思います。
AQUENT Presents “IA Workshop”
エイクエント主催の「IAワークショップ」を実施しており、全国4箇所 (名古屋・福岡・東京・大阪) のうち半分が終わりました。今回のワークショップは、3月に発売した「IAシンキング」の刊行イベントで実施した内容から、もう少しUX寄りに軸足を置いて再構成したものです。


IAという分野においては、浅野さん (@noriyo) のブログ「IA Spectrum」に最近の海外での話題が紹介されているのでご覧ください。
・情報アーキテクチャの現在形「Pervasive Information Architecture」
・クロスチャネルの結晶
・「World IA Day 2012」開催のお知らせ
これらの情報を挟みつつ、そもそも私たちが向き合っているWeb (?) を自分の経験を通して見直してみることで、UXをIAという視点で設計していくことを体験する内容にしています。
当日のアウトライン
・IAについて
・IAの適用例
・サイトストラクチャのパターン
・エクスペリエンスマップ
・ワークショップ (グループワーク)
・発表・講評
もちろんIAの基本的な概要も話すのですが、今回のワークショップでは、IAを学ぶというよりも、どういうときにIAのスキルが活かされるのか、ユーザーの利用シーンを想定してみていくことで、これまで言葉でしか頭に入っていなかったクロスチャネルといったことを具体的に理解・イメージできるような内容にしています。

なお、今回は4地域を隔週で回るスケジュールになるため共通のテーマで実施しており、当日使用したスライドは非公開で参加者のみにワークショップ終了後に通知しています。有料ということもあり、次回以降に参加する皆さんのためにもネタバレにならない範囲での感想やツイート (#aqjp) をお願いしています。
最後の大阪開催を11/23に予定しているので、その日以降には一般公開したいと思います。
“Think different” like Jobs
2011/10/5 (水) にアップルの創設者であり会長だったスティーブ・ジョブズが亡くなりました (56歳)。世界中が悲しみに包まれ、想い想いのメッセージを人々が発信しこの小さくなった世界をものすごいスピードで駆け巡っています。
「アップル = スティーブ・ジョブズ」と言うにはあまりにも小さすぎる。もっと大きな、社会や人々の生活、価値観までをも変えた革新者、そう言える一人の人間はなかなかいないと思います。彼と同じ時代を見ることができたことに感謝しつつ、彼が見れなかった次の時代をボクたちはどう創っていくのか、そこに集中すべきなのかなと思いました。
Think different
ボクにとってアップルを表すとき、ジョブズを表すとき、この言葉が頭に浮かびます。そしてこの言葉が自分に向かっているものだと知ったとき、自分がすべきことや価値観みたいなものができあがったのを覚えています。「Stay hungry, Stay foolish」そうしたメッセージも、自分に対しての言葉として今日改めて心に留めておこうと思います。

「わたしがはじめてMacに触れたのは」ではじまるいろいろな記事を読むと、自分も書きたくなってきたので、ちょっとだけ触れてみようと思います。
ボクは小さいことから絵を描くことが好きでした。高校進学を考えたときも「絵を描けるところなら」という理由で工業高校のデザイン科に入ったくらいです。当時は「カラス口」や「溝引き定規」が当たり前で、いかにムラなく塗ることができるのかがポイントでした。そしてそれをするのが苦手だったのを今でも思い出します。情報処理の授業でコンピュータには触れていたのですが、そこではコマンド入力をしてドットで線を引くとかをしたのを覚えています。
高校を出てデザインの専門学校に行きはじめたのですが、そこで出会ったのが「Macintosh」でした。たしか「LC630」だったと思います。世間では「Performa」が売れ始めていた時期でAdobe Illustratorもバージョン4だったと思います。ムラなく塗ることが苦手だったボクは、クリックで四角に色をつけたことだけで感動したのを覚えています。それからMacにのめり込んでいき、Mac World Expoというのが東京であることを知り、当時大阪にいたため単身上京し、たくさんのパンフレットを収集して上野のカプセルホテルで寝たのと思い出します。
それから自分でも買えるパソコンがほしかったので、はじめて自分で買ったパソコンが当時ニュースにもなった「PowerBook 2400c」です。モバイルというスタイルに憧れがあったのと、たしかIBMと共同開発かなんかで日本向けというのが“売り”だったような製品です。当時にはないコンパクトさと曲線美を意識した筐体デザインは、物の見事にボクを虜にしました。それから「iMac」の発表もあり、当時の広告「Think different」はデザインをしていたボクにとっては十分すぎるくらいのインパクトを与えました。
ちょうどMac OS 8.6くらいだったか、現場のディレクションもするようになっいたことで、そのあたりから会社の支給物としてのIBMノートパソコン「ThinkPad」も使うようになっていき、しばらくMacをメインで使わない時期が続きました。奇しくもOSのメジャーバージョンアップの時期で、Classic環境で使うとか、フォントが使えないとか、ソフトが使えないとか、まわりから見ると安定していない雰囲気もあったことも理由の1つです。
そして、Intelが入ったMacとしてニュースが騒ぎ始めたころに、OSも安定してきた雰囲気もあり、当時クリエイティブディレクションの立場もあったので自分用に「MacBook」の黒を購入したのを覚えています。なぜか自分で買うパソコンはすべてノートブックでした。
会社の立場がだんだんチーム作業から離れマネジメント主体、クリエイティブも統括が主体になってきたときに、メインマシンをMacに変えました。やはり組織にいる以上チームで作業するのであれば、揃えたほうがいいのでWindowsのほうが効率がいいに決まってますが、自分自身はあくまでデザイナーだと思っているのと、個人の価値を考えたときに今後使うのはMacしかないと思ったからです。
ジョブズの大学のスピーチを聞いて英語を勉強しようと思ったし、iPhoneを「電話の再発明」とうたったプレゼンをみてプレゼンうまくなろうと思ったりしました。
今現在は、会社支給の「MacBook Pro」の15インチ (最近はフリーズが非常に多い) と、自分用の「MacBook Air」、「iPhone 4」と「iPad 2」が自分の財産です。
ここまで自分とMacとの関わりを書こうと思ったのですが、どうも自分のことばっかり書いているようでお恥ずかしい。ただ、それだけ自分の人生には直接関わっていたモノでもあるし、その精神はジョブズを通じていろいろなことを考える価値観にも影響をもらったことはゆるぎない事実です。
これからの自分の人生を、ジョブズに負けないくらいのものにしていくために、今日もいいものをつくっていきたいと思います。
Thank you Steve!

WebSig1日学校2011 – 未来のあなたとWebを変える1日
「Websig 1日学校2011」に参加してきました。昨年参加できたなかったこともあり、今回はどんなイベントになるのか告知されてから気になっていました。個人的にもモデレーターの方々とは面識があるので、事前にお話を聞いたりさせていただきました。
テーマが「今後のキャリア」に関するものが多かったこともり、自分自身の考えと比べたかったこともあり、「フロントエンドエンジニア」クラスで申し込みました (趣旨と違っていたらゴメンナサイです)。自分自身は「UXデザイナー」というタイトルですので、デザイナーやディレクタークラスに申し込むべきだったかも知れませんが……。
八王子のデジタルハリウッド大学という立地 (会場・アクセス) ですので、まずは遠かった。そして体育館には扇風機しかないので暑かった。予想以上に快晴だったこともあり、遠い昔を思い出すような感覚で夏の学校を体験できました。Instagramからいくつか写真を撮ったのでTwitterから見ることができます (写真: Recent images by @bookslope)。
カレーもうまかったし、レッドブルガールもいたし、体育の先生や保健の先生などコスプレもあり、リスまで登場したし、楽しく過ごすことができました。スタッフのみなさん本当にお疲れさまでした。
参加してみた授業の感想
感想はそれぞれの授業ごとにありますが、いくつか書き留めておこうと思います。
まず、「キャリア」というテーマだと、どうしても自分の話になると思うんです。「わたしはこうでした」「わたしはこう考えます」という具合に。それはそれで別にいいんですが、ボクは業界とか社会という側面で考えた場合に、そうするため・そうなるための「教育や環境」という側面もあるといいと思いました。
また、フリーランスの方の視点と企業 (組織) にいる方の視点とでもかなり違うところがあるので、前提としてどちらかを明示的に分けるクラス分けでもよかったのかなと思いました。
もちろん自分が参加していない授業でそうした視点があったかも知れませんので、あくまで自分が参加した授業を通しての感想です。ちなみに自分が参加したのは、下記の授業でした。
- 「HTML5とはなにか?」マイクロソフトの春日井さん @ykasugai
- 「<career>」ピクセルグリッドの中村享介さん @kyosuke
- 「デザイン視点のコミュニケーション術」couldのヤスヒサくん @yhassy
- 「キミたちはどう生きるか」元IMJの荒井先生 @naohidearai
- 「仕事を通じて社会に提供している価値とは」ワールドカフェスタイルで全員参加
仕事を通じて社会に提供している価値
最後のワールドカフェ (風?) なグループワークでは「仕事を通じて社会に提供している価値」というテーマでしたが、いくつかのポイントをその場でまとめることができたので、ついでに絵にしてみました。
つまり、我々は〈カタチをつくる〉ことによって〈社会を豊か〉にし、その結果〈人々をハッピーにする〉という図式です。当たり前ではあるのですが、いろいろな方々の意見がこの手段と社会的な結果と個人(情緒)的な結果に分けられたので、そのように整理してみました。また、〈カタチ〉はこの場合は〈Web〉になるわけですが、カタチをつくるほかにもカタチにすることも含まれている感じです。
ただそれだけだとほかの業界や業種にも当てはまるので、Webの業界だから言えることを考えたところ、「ハッピーにする」ほかにあった「成長に貢献する」ことでも言えますが、「圧倒的なスピードで加速させていること」「尋常なないくらいな広がりをみせていること」が言えると思います。また、「なぜそれだけ情報を提供する必要があるのか」という問には「信頼」というのもありました。ボクはこの議論を最後まで続けられませんでしたが、「平和」につながるキーワードだったんじゃないかと帰りの電車で思ったくらいです。
あなたが考える「デザイナー」ってどんなイメージですか?
カタチにするという話では、ヤスヒサくんからの問い「あなたが考える「デザイナー」ってどんなイメージですか?」でも考えたことが当てはまると思うのですが――
デザイナーとは「創造できる人」だと思っています。
創造できる人とは、潜在的な事象を顕在化できること、顕在化したものを具現化できることだと思っています。
潜在的な事象を顕在化することとは、顧客やユーザーが意識していない・意識できていない課題を見つけることを指しています。顕在化したものを具現化することは、その見つかった課題を解決することを指しています。課題にはさまざまあると思います。「売上が上がらない」「操作がしにくい」など。こうしたことはある事象のもとに判断していますので、その判断ができることも創造力の1つだと思います。単純な数字を見て「これはこういうことだ」と考えること〈仮説力〉にも通じる解釈だと思います。
また、具現化することはカタチにすることを指しています。「プロジェクト計画を立てる」ということも含まれますし「ビルを建てる」ことも「料理する」ことも含まれます。
とりわけ、自分自身で考えてみると、前者の〈潜在的な事象を顕在化すること〉が仕事の大半を占めていることに気づきます。最終的には、Webサイトというカタチになったり、今後のマイルストーンというカタチになっているような気がします。その流れを線でとらえるとヤスヒサくんのプレゼン「デザイン視点のコミュニケーション術」にもあった「プロセスへの参加」ということにつながるのかも知れません。
最後に「明日からできる一歩」は自分としては「知らない人に声をかけること」にしました。TwitterやFacebookでフォローしている人が増えている中、リアルでそうしたことができない性格なので、少しでもいろいろな方々をお話をしていくことが自分の成長にもつながるのかなと思いました。
最近は話す方が多い中で、こうしてほかの方のお話を聞く機会に出会えて新鮮でした。
今回のイベントに参加したことで「Websig 1日学校2011」というデザインプロセスに参加できたのかな、と思います。ありがとうございました。そして関係者の皆さん・参加された皆さん本当にお疲れさまでした。
来年も参加したいと思います。
Why Is your facebook pages name to put japanese and english?
「Facebookにおける日本語表記の名前登録」を読んでからだいぶ月日が経ち、Facebookの利用者は日本でも400万人と言われるようになりました (CheckFacebook)。
現在、企業や団体でFacebookページを開設したところも多いかと思いますが、Facebookページ名に日本語を併記しているところが多からず少なからずかと思います。個人的にものすごく違和感があり、気持ち悪いのでブログにでも書いてみようと思います。

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最新では、ループスさんもリニューアルされたようですが、きっちりと半角スペースをとってスラッシュ「/」で併記されています。
これがデファクトスタンダードな併記方法ということなのでしょうか。 いろいろ見てみると、この英語と日本語併記の記法はいろいろとあるようで、パーレン () 囲みや縦バー区切り、なにもなく半角スペースのところなどさまざまです。英語が先なのか日本語がさきなのかもさまざまあります。Webサイトのタイトル名にも同じことが当てはまるので、乱立すること自体は仕方ないと思うのですが……。
- Sony (Japan)
- コカ・コーラ パーク ファンページ Coca-Cola Park Fan Page
- パナソニック レッツノート | Panasonic Let’snote
- Dentsu Razorfish (電通レイザーフィッシュ)
また、その他の言語でも同じようなことがあるようです。
- 삼성 (Samsung)
- The Syrian Revolution 2011 الثورة السورية ضد بشار الاسد
- רשת ב של קול ישראל – Reshet Bet
ちなみに、Facebookアプリの「CityVille」だとすべて後ろに半角スペースを空けて () 囲みに各言語名を入れていますな。
プロフィールの話題に戻りますが、これはシステム上日本語の名前を入力できるように変わったため、現在言語を英語に設定されている方から見れば英語の名前で見え、言語を日本語に設定していれば日本語の名前で見れます。
言語設定 (日本語) の場合 (Facebookプロフィール)

言語設定 (英語) の場合 (Facebookプロフィール)

ということは、今後Facebookページ名でも同様に日本語入力が追加できるようなったら、併記している企業や団体はどうするつもりなのでしょうか? と疑問が湧きます。そのまま考えると、言語を英語に設定されている方にも日本語が併記されることになります。 もちろんそれでいいという考え方もあると思いますし、ボクが知らないこともあるのかも知れませんが、単純にそう思いました。そして、面倒臭いことに、たしか100名以上のファンがいる場合はページ名の変更はできなくなるというオマケつきです。なのでたとえば、100名以上のファンがいる場合、日本語入力ができるようになっても、変えることはできなくなります。
もう1つ、検索における機会損失と考えることも言えなくもないわけですが、これは本末転倒と言うか、そもそも検索からの流入ではなく、クチコミなどからの流入がソーシャルネットワークではより重要な行動パターンだったと思います。そう考えると、日本語だろうが英語だろうが言語の問題はそれほど大きくないとも言えます。また、検索からの流入を考えるのであれば、自社サイトなどほかにメディアがあれば、そこを介して Facebook に行ければそれで問題ないとも言えます。
このあたり、自分の中で「?」と疑問が湧いたので思っていたことをいくつかのポイントで書いてみました。不勉強な点や偏った意見かも知れませんが、このあたりお詳しい方と一度お話を伺いたいなと思いました (だれか)。
9th Web CREATION AWARD

毎年、Webに貢献した人を表彰する「Webクリエーション・アウォード」の第9回が開催。「Webクリエーション・アウォード」は、社団法人日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会が主催です。
これまでにも著名な方々が受賞している背景を知っているだけに、今回ノミネートさせていただいたことをたいへん誇りに思います。一番自分の記憶にあるのは藤川さんこと「えふしん (@fshin2000)」さんのときの受賞でしょうか。たしかあのときは、えふしんさんが想創社 (現マインドスコープ株式会社) を立ち上げたというニュースも合わさり、知人が受賞した喜びでたいへん興奮したのを覚えています。
そうした中、今回ノミネートすることができたのは、今年の3月末に発売した書籍「IAシンキング」とその発売と連動したイベント・セミナーの全国行脚 (?) が功を奏したのだと思います。また、昨年10月くらいから自治体サイトの標準化としてWeb系11社と立ち上げた「OpenUMプロジェクト (ロフトワークのインタビュー記事)」での取り組みを評価していただけたと思います。こちらはプロジェクト単体でもノミネートさせていただきました。こちらも推薦いただき、本当にありがとうございました。
ノミネート候補者は約50名ほどいたらしいのですが、一般投票 (6/27から7/15まで) で13名に絞り込まれました。こうして見てみると、この中にいるのが奇跡的なことだと改めて思います。
二次審査は、Web広告協会の会員 (社) による投票と、審査員による審査で決まるとのことで、審査は7/27 (水) から 8/16 (火) までの間で行われるとのことです。
ここまで残れたのも、これまで関わった方々の投票のおかげですので、この場を借りてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
以下に掲載された内容を転用します。
1次審査通過者 (候補者)
坂本貴史様 (ネットイヤーグループ株式会社)
推薦理由
ネットイヤーグループ所属。 IAの先駆けとして活躍。著作「IAシンキング」の刊行により、ワークショップを各地で開催し好評を博す。Information Architecture Institute (IAI)、NPO法人 人間中心設計推進機構 (HCD-Net) に所属し、公共団体のサイトの標準化などのプロジェクト (OpenUMプロジェクト) に貢献。
本件に携わっていた期間
2010年10月ごろから2011年6月ごろまで
本件の役割
2010年ごろから執筆をはじめた書籍「IAシンキング」。専門分野としての講義に加えて、演習を追体験できる内容を盛り込み3月末に発売。その発売を皮切りに、全国各地(東京・名古屋・大阪)でイベントを実施。また、自治体サイトのサイト構造の標準化をオープンな取り組みとして実施。現在進行形で逐次取り組んでいる。
アピールポイント又はプロフィール
決して大きなことをしたわけでもなく、小さなことを1つずつ積み重ねてきた結果だと思っています。一発屋にはなりたくないので、今後も推薦していただけるような人物でありたいと思います。
ご本人から一言
ありがとうございます。これまで自分の評価は会社の中でしていただくことはありましたが、こうして社会の一部として皆さんに評価していただいたことを光栄に思います。






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