Playback 2015

京都

2015年は、「Stayの1年」だったと思います。動いているようで動いていない。と同時に、これまでの積み上げが功を奏した年だったとも言えます。

4月に組織変更があり、新組織における自分の役割も見つめつつ、自分に求められていることを従順に進めてきた印象です。それはつまり今後のために充電期間だったようにも思えます。

ブログ

2014年19本だったこのブログの投稿は、2015年は計15本と少なかった印象です。ただし、Medium への投稿(英語)を2本できたことは昨年までなかった動きとして興味深いです。もっとも多く「いいね!」をもらったのは以下のエントリーでした。

講演

2014年の20本が、2015年は34本くらいしていたようです(外部講演のみ)。おかげさまで全国(仙台・金沢・福井・名古屋・福岡)を訪れる機会をいただきあっちこっち行った印象があります。

その中でも、改めて情報設計をテーマにした「small IA さみっちょ」や、三社合同勉強会の継続(計7回実施)、宣伝会議の講座が後半多かった印象です。またUXについてトークショーができたのも新しい経験でした。

  • Small IA さみっちょ #smallia
  • WCC合同勉強会「クリエイティブを考えるデザイン思考をつくるワークショプ」
  • 宣伝会議「コーポレートサイト一日講座」と「カスタマージャーニー基礎講座」
  • ソシオメディア主催UX戦略フォーラムのスポンサーセッション
  • UX Japan Forum 2015「Customer Journey Map Exercise」(福岡)
  • 名古屋大学リーディングプログラム企業メンター計6回(名古屋)
  • Members University「CJM x Paper Prototyping」(東京・仙台)

執筆

日本デザイン学会やヒューマンインターフェース学会への論文投稿をすることができました。また、広報会議に寄稿したものが書籍出版されました。日経SYSTEMでも寄稿しています。コーポレートサイトの考え方からUX、そしてジャーニーマップなどの手法について書くことができました。

  • ヒューマンインターフェースシンポジウム2015に論文投稿(研究発表)
  • 広報会議誌 デジタルPR実践入門に寄稿(発売済み)
  • 日経SYSTEMS 8月号 特集2に寄稿(発売済み)

仕事

前半は、UXツールの研究開発を並行したうえで、UIプロトタイピング設計やWebサイト設計の支援に携わることができました。そして、UXツール「UX Recipe」の登録開始をリリースすることができ、グループ会社といっしょに進めたワークショップを活かしたワークショップ型UXデザインサービスのローンチができました。後半は、大規模案件のリカバリーにも参加したのが記憶にあたらしいです。

プライベート

1月には、はじめて大相撲を見に行くことができました。また、家族の3Dフィギュアを作ったりもしましたね。4月に発売された Apple Watch も購入しましたね。

講演を機会に、日本全国をいろいろと回ることができたこともやはりイベントとして多かった印象です。夫婦で訪れた金沢や福岡、ひとり旅した会津など、もっとも思い出になったのは9月に人生はじめてハワイに行ったことですね。10月には大阪の専門学校のときの同窓会を開くこともできました。

あとは8月から続けた #sticky50 で、自分のイラストを描く楽しさが改めて実感することができました。

ニュース

2015年10月は、バック・トゥ・ザ・フューチャーの未来が現実になった日でした。世界中で盛り上がっていたのが記憶にあたらしいです。デザイン関連ではやはり、新国立競技場やエンブレムの問題が大きかったですね。デザインとは何か、模倣の定義やプロセスについて考えさせられました。政治関連では国会議事堂前のデモや大阪の橋下氏の政界引退、国際関連では、パリの同時多発テロなど事件や中国の大爆発、韓国との慰安婦問題も最後まで引きずっていたかと思います。明るいはずだった2020年オリンピックの話題が一斉に疑問符が飛ぶようなニュースが多かった印象です。

IA/UX界隈では、Design Sprint が流行り、UIプロトタイピングツールが脚光を浴びた年だったかと思います。一方でスタートアップ界隈では、ドローンからはじまりIoTやAIが米国を中心に盛り上がってきたという感じではないでしょうか。

映画

やはりつい先日観た「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」が一番新しいのはそうなのですが、その前に観た「マッドマックス 怒りのデス・ロード」もすばらしかったですね。個人的によかったのが「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」や最後に観た「クリード チャンプを継ぐ男」です。なにか自己投影ではないですが、心に残った感じです。

  • スター・ウォーズ/フォースの覚醒
  • マッドマックス 怒りのデス・ロード
  • バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
  • クリード チャンプを継ぐ男

また、「ジュラシック・ワールド」「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」「007 スペクター」など大作を観ることができました。いずれも新宿東宝シネマが開館して4D上映が体験できたことがキッカケですね。試しに観た「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」ではヘトヘトになりました。

読書

読書はあまりしなかった印象ですが、よくよく考えてみると人にフォーカスされた本をよく読んでいた印象です。「ツイッター創業物語」や「イーロン・マスク 未来を創る男」「FAILING FAST マリッサ・メイヤーとヤフーの闘争」なんかはその例ですね。「ピクサー流 創造するちから」は分厚いので読むのが結構たいへんでしたが、非常に楽しく読むことができました。また「21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由」は、これまでのデザインに対する意識やプロセスなどの棚卸しとして振り返りができた良書でした。

IA/UX界隈では、洋書を翻訳した「今日からはじめる情報設計」や「一人から始めるユーザーエクスペリエンス」があり、UIデザインに関するものがありました。

2016年

テーマは「行動」です。2015年に充電してきた事柄(主に、プロダクト開発と外部発信など)を積極的に自身の活動に結びつける動きにしていこうと思います。単純な積み上げではなく逆算して疾走する。

見えている活動としては以下のようなことが挙げられます。

  • UXツール「UX Recipe」(モバイルアプリ)の一般向け公開
  • UXデザインなど自身の考えを配信するメディア化の整備
  • 海外カンファレンスへの論文投稿・講演機会
  • 改訂版書籍の執筆と発売
  • プロダクト開発を主とした活動の本格化(環境づくり)

最後に「赤めだか」にある立川談志の言葉を引用しておきます。

現実は正解なんだ。時代が悪いの、世の中がおかしいと云ったところで仕方ない。現実は事実だ。そして現状を理解、分析してみろ。そこにはきっと、何故そうなったかという原因があるんだ。現状を認識して把握したら処理すりゃいいんだ。その行動を起こせない奴を俺の基準で馬鹿と云う。

2016年も、よろしくお願いします。


100枚の付箋と絵 #sticky50

sticky50 sketch book

人の二倍努力する」というのは、言うのは簡単ですが、なかなか実行できることではありません。ボクのように飽きやすい性格にとって長続きすること自体が稀なことです。それだけに、8月に開始した #sticky50 で50枚を達成した(毎日一枚付箋に絵を描く #sticky50)後、その二倍の100枚を本日達成することができました。

先の50枚では、ベタ塗りを基本に付箋を折ったりして遊んでいましたが、50枚以降は、純粋に絵を書いてみました。と言っても、ベタを極力なくし折ったりすることを封印したというだけですが。それだけにインパクトは少なかったように思いますが、自分の好き嫌いがまた改めてよくわかりました。

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描く絵のスタイル変遷 (50~100)

#51 #52 はベタをなくすことを念頭に曲線を楽しみ、#53 #54 #55 #56 ではベタの代わりに花を描くことで微妙なグラデーションを狙っています。影絵みたいだという評価もうれしかったです。#57 は孔雀を描いて版画みたいになりました。#58 #59 はグラデーションを描いています。

#60 はバーでグラスが並んでいるのを見ていたら動物の鼻に見えてきて #61 が恐竜のシルエットで人の進化のように見せて版画にできないかと思い…これは完全に失敗作。#62 では自分の手をモチーフに手を使うことの重要性さを意識しています。#63 では猫を書こうと思っていたらハイヒールに見えてきたので、空想の産物になってしまっています。#64 はベタにしちゃっているので完全に自分に負けていますね…。#65 ではヒップホップ系に描いてみたり #66 は腕相撲なんですが「W」にも見えたのでポスターちっくですね。#67 で強そうに見えて実は強くない内面を表現しています。意外とこれは好きですね。

そして #68 では当時攻撃的な思いがあったのでそれを表現し、#69 ではソファで寝てしまった自分の姿を描いています。#70 は人魚を描こうと思っていたら歌い手のような感じになってしまいました。「ソプラノさん」というネーミングは自分でもお気に入りです。#71 は妻に猫背やねと言われたので猫背を描いてみたり、#72 はハロウィンだったと思うのですが、スリラーを思い出したのでマイケルジャクソンを描いていたら「Smooth Criminal」のシーンと間違えてしまっています。#73 人が続きすぎたので動物を書こうと猫を描いたのですが、取り組んでいたプロジェクトが三歩進んで二歩下がる状態だったのがわかります。前に進まない猫を描いています。

#74 は動物のナマケモノを描いていたんですが、途中から人にしても面白いと思い結局は人にしてはじめて重力を表現する髪を描いています。#75 では先に円を描いてそれに合わせて人にしてみました。案件がぐるぐる回っていたので堂々巡りを表現。#76 は執筆をしなければならなかったので天文学者をモチーフに、#77 では大忙しだったので、ケンタウロスで躍動感を表現してみました。

#78 何のために絵を描き続けているのか、という自問自答を小さな小さな目的のために大きなことをするクライマーを描いています。右手がおかしいところが失敗。#79 はダジャレですがはじめて女性を描いています。#80 は池袋の公園でよく見るフラフープおじさん、#81 はパリのテロがあった日ですね。遠いパリを思う自分を描いています。#82 は大相撲を見ていて関取を描いていたら、しゃがんでいるふつうの人になり、途中まで塗って充電中の表現にしてみました。#83 一歩ずつ進めるしかないのは仕事のタスクを示しているんですが、またベタにしているので自分に負けています。#84 このころはもう怒涛のプロジェクトで連日徹夜が続き本当に眠たかったのと #85 では夫婦揃って寝不足な状態に。#86 はもうなんだかよくわからんくなっていますね。描くときに曲線をテキトーに先に描いてそれに合わせて書いているのでやっぱり歪ですね。

#87 とにかく前に進めるしかない戦うしかない心情、#88 も風呂に入るにも心の油断ができない状態を、#89 フリンジの監視人をモチーフに、常に監視されているくらい気が休まらない状態を表しています。#90 もういっそそっちに飛び込むしかないことをスカイダイビングにして表現し、#91 でも水泳のスタートのように飛び込むことを表しています。

#92 はたしかドラマを見ていたと思います。これも直線を先に描き、それに合わせて女性を描いています。菜々緒っぽいですね。#93 は「007」を観た日に描いていますのでそのままです。#94 では直角を先に描いてご婦人にしてみました。#95 は真珠湾攻撃の日だったので宮﨑駿の映画「風立ちぬ」を思い出して描きました。

#96 は残りを意識して「◯◯神」みたいなものが描きたかったので縦の直線からインスピレーションを得て描き、#97 は縦ではなく横の直線から縁の下の力持ち的は表現を、#98 は斜線をインスピレーションに描いています。#99 で人の表現でガリガリしか描いていなかったので、デブも描いておこうと思い、最後の #100 は集大成的に、人・女性・曲線あたりを意識して「100」を髪の毛で描いています。

お気に入りの一枚

#sticky50 53/100 花鳥

Takashi Sakamotoさん(@bookslope)が投稿した写真 –

50枚以降での自分のベストは「#53 花鳥」ですかね。これを超える表現はなかなか作れなかったですね。3枚だけ続けて見るんですが、超えられなかったのでやめています。ヒューマンシリーズでは「#69 寝ると飛ぶは紙一重」がターニングポイントになったと思います。

総括

継続することが難しいというのはもちろんですが、むしろその時間を日々の生活の中で割くことの難しさが一番の大敵だと思います。仕事で行き詰まっているとき、やるべきことができていないとき、そんなときでもこの時間を割くことがはたして正しいのか、ほかにすべきことがあるとお叱りを受けるのではないか、そんなことも考えながら、むしろ行き詰まっているから、ほかにやるべきことがあるけどなかなかそこに行きつけないから続けていたように思います。

そんなこんなでようやく100枚です。この機会をくれた皆さんに感謝です。

ご覧になられた方ではどれが好きな一枚になったでしょうか。年末というのもあり一旦筆を置きますが、記念に製本サービスでも作ってみようかと思います。


upgrade fukui+ 2015

10月4日(土)、福井県で行われた「アップグレードふくいプラス2015」に参加しました。7月に東京で行われた「エンタミナ」の福井版という位置づけでもあったため、登壇者も同じ顔ぶれです。福井に訪れるのは、今回で4回目 (?) くらいだと思いますが、昨年はじめて福井に訪問してからまだ1年しか経っていないことに驚きます。

米原駅ホーム

東京駅から新幹線ひかりで米原へ行き、米原から福井までしらさぎ特急で行くルートだったのですが、今回この米原駅で乗るはずだった特急車両がトラブルで足止めを食うことになってしまいました。ちょうど中尾さんが同じホームにいたので合流し、待ち時間のあいだに立ち食いうどんを食べ、ようやく来た次便に乗り込み福井県までの間通路に立ったままだったので「しりとり」をして時間を潰しました。

そんな中尾さんが司会だったわけでが、会場の福井県産業センターで約30名くらいの参加者とほぼ半日のイベントになります。簡単ですが、それぞれの講演内容を振り返ってみたいと思います。

KDDIウェブコミュニケーションズのファンづくり施策について

by 阿部さん (KDDIウェブコミュニケーションズ)

まずはじめは阿部さんです。ホスティング業界と各社サービスの比較からはじまり、コンテンツの伝え方の違いについて矢沢永吉や佐々木希などを例に出し解説いただきました。これはもう鉄板ですね。何度聞いても笑ってしまうので引用しときます。この違いが想像できれば言わんとしていることは理解できると思います。

  • 佐々木希「一本早い電車で先に行ってて。すぐ追い付くから」
  • 吉田沙保里「一本早い電車で先に行ってて。すぐ追い付くから」

また、ユーザーが本当に知りたい情報とは何かについて具体的な実例をもってご紹介いただきました。コンテンツを作るときに気をつけたいのは、企業が発信したい情報とユーザー目線の情報が「<」となったところにあるとし、具体的な画面上の行動についてもヒートマップで見られている部分まで掘り下げ、本当にここまでオープンにしていいのか (!) と思うくらい実際の数値を含む結果と考察を教えていだきました。

コンバージョンを高める表現設計の基本思考

by 高瀬さん (ダクハス)

自己紹介から全開の高瀬さんからは、クリエイティブの捉え方やツールについてお話いただきました。資料は SlideShare で公開されています。印象的だったのが「お、ねだん以上」ニトリのコピーから、その値段以上の魅力的な体験を想起させることでコンバージョンを高めていると指摘した点です。つまり、ユーザーエクスペリエンスが重要だと示したスライドがいろんな意味でインパクトがありました (笑)。

また、ニーズ(顧客の欲求)とシーズ(商品価値)のマリアージュ(組み合わせ)に例えて、ペルソナとポジショニングマップのツール紹介をし、マリアージにあたるコンテクストをカスタマージャーニーマップを使うことをお話いただきました。最後に「UX Recipe も紹介いただきました。ありがとうございます (笑)

クライアントの満足を引き出す、コミュニケーション術

by 田口さん (デスクトップワークス)

コース料理でいうメインディッシュ前の3番目になった田口さんです。schoo (スクー) などの公式チャンネルでも発信し続けている田口さんの講演は、参加者にも登壇してもらう新しい形式 (なぞ) を採用し、会場にいた伴さんとふたりで登壇するという新しい講演になりました。冒頭だけ動画が公開されています。ちょいちょい阿部さんのオマージュで使われた (?) 矢沢永吉のキャプチャが印象に残っています。

Webディレクションにおけるコミュニケーションについて解説いただいたのですが、日本の旅館と海外のホテルのサービスを比較し、日本の旅館にみる「おせっかいなおもてなしのほうが有効ではないか」という持論を展開しました。この場合のおせっかいとは、多少の打たれ強さを兼ね備えた常に攻めの姿勢で取り組むことを指しているのだと思います。

個人的にも、ディレクションをする人は何もしなくても平気な人より少し心配性の人のほうがうまくいくと思っていますが、その一方で常に受け身よりも能動的に動ける人のほうがいいわけなので、都合のいいバランスが難しいところです。

検索エンジンで1位をとるために必要なたった一つの考え方

by 松尾さん (ウェブライダー)

アカペラの歌(リズム)で登場した松尾さんの講演はいつもにも増して聞き手を惹きつける効果がありました。自身が取り組んだ事例をもとに、どのようにSEOで上位ランキングを実現したかの開発秘話をお話いただきました。ライティングに心血をそそぐ松尾さんならではの言葉の定義がいくつか出てくるので勉強になります。

論理とは、ある事柄と別の事柄をつなぐ架け橋である

その事例において、医療系ジャンルでビッグワードにあたる病名などにヒットするその理由は、利用者をいかに理解したかにかかってるというお話だったと思います。利用者がどういう思いで検索しているか、どういうふうに役立たせようとしているかなど。その中でとくに重要だと思ったのが、医療業界に限らず専門的であればあるほどふつうの人には伝わらないということです。

今回は「マンドリル」発言はなかったのですが、そのSEO対策における共感を生むコンテンツの開発には、非常に地道であり泥臭いのですが、細部まで血の通ったライティングから生まれてくることが理解できました。

カスタマージャーニーにおけるUXとモバイル設計のポイント

by 坂本 (ネットイヤーグループ)

今回ももちろん流れ的に矢沢永吉のオマージュは忘れずに仕込んだわけですが、最近取り組んだスケジュールアプリの事例をお話しました。そこで経験したカスタマージャーニーマップに可視化することで見えてくる課題に着目し、そのためにはユーザーフローとシステムフローとを理解することがポイントになることをお話しました。例として Think of Google で見ることのできる世界規模の GA の集計値 (規模・ジャンル・地域) をもとにしたカスタマージャーニーや、UX Archive にみるデザインパターンを紹介しました。

また、ワークショップなどで取り組むジャーニーマップについてお話し、ワークショップ後に必要になるデジタル化について Post-It Plus を引き合いに出し、効率よくジャーニー化を試すうえで自社開発中の UX Recipe の紹介をさせていただきました。拡散と収束に見られるように、われわれのワークに必要なツールと課題とを並べて、これからのデザインの取り組み方を示した感じです。

企画 & 提案アプローチの極意 for Web Diretors!

by 中川さん (アンティー・ファクトリー)

中川さんからはアートディレクター視点で、エモーションとロジックについてお話いただきました。例として見せていただいた Apple Watch の発売日前から以降のビデオによる訴求点の違いは一目瞭然でした。この動画を探そうと思ったのですが見つけられませんでした。

発売日以前
どういうシーンで、どういう魅力があるのか、製品説明を重視
発売日直前
軽快な音楽とともに製品のデザイン性だけを強調
発売日以降
製品が生活に溶け込んだ映画のワンシーンのような静かな音楽だけ

感情に訴えるアプローチの違いを、エモーションとロジックでご説明いただき、最後に「すきやばし次郎」の品目から伝わるストーリーとそこから見える演出といったものまでお話いただきました。ちょうど夕刻だったため、寿司が食べたくなりおかお腹が空きました…。

懇親会ツアー

福井に来たからには、ということで秋吉・岩ちゃんラーメン・ジェイクのツアーになりました。

秋吉

秋吉では、のっけから100本以上を注文するという荒業をこなすことができました (動画)。

テーブルには置けきれないほどの山のように串が積もり、なぜか行きの電車でしりとりをしたという話をネタに、全員で大人しりとりをはじめるという…(なぞ) うるさすぎるとはじめて店員にも注意を受ける始末。かなりうるさい団体だったと思います。

秋吉

岩ちゃんラーメン

そのあと、念願の岩ちゃんラーメンを20名くらいで奇襲したうえ、昨年一杯を何人かで分け合った伝説を生んだ岩ちゃんラーメンをようやく一杯分完食することができました。いやあ辛かった。

松尾さんも感激して大将にいろいろと質問をし、「岩ちゃんラーメンは三大ラーメンですよ」と言ったら微笑んでくれた光景が妙にうれしかったです。

岩ちゃんラーメン

ジェイク

そして最後に伝説のジャムセッションを生んだ「ジェイク」で、またもトライアングル担当に。普段つかっていないらしくマドラーで演奏するという… (汗)。

あいかわらずピアノを上手に演奏する松尾さんに、ドラマーとして田口さん、その田口さんの登壇に参加した伴さんがギターという不思議な組み合わせで即興演奏 (動画) をし、山森さんボーカルの「未来予想図」を演奏し、いつもお世話になっているジェイクのオーナーのシンジさんとノノカさんの新曲で感動し、中尾さんの「I Love You」を演奏 (動画) し、ノノカさんといっしょに「卒業写真」も演奏しました (動画)。

最後に松尾さんとシンジ&ノノカといっしょに撮った写真は、まるでコンサート終了後のバンドメンバーのようで (なぞ) ありがとうございました。

ジェイク

たしかそのあともう一件行き、バーで真面目な話からヘンな話をしていたと思います。パンツ企画を熱心に語る女子と妄想しまくりの中川さん、あとミッキーマウスと… (遠い目) 「イクジャーニー」だけ覚えているのですが、どういう文脈で話していたかは思い出せません (汗)。

「車で帰ります」という女子をみんなでパーキングエリアまで送り、フェニックス福井 (ホテル) に戻りましたとさ。

関連ブログ


毎日一枚付箋に絵を描く #sticky50

Angler

毎日一枚付箋に何かを描いて「#sticky50」というハッシュタグをつけて共有する

ただそれだけの取り組みだったわけですが、それだけでも続けるという行為の難しさや大変さを経験することができました。とりあえず50枚という節目に到達したのでブログにも書いておこうと思います。

8月はじめにヤスヒサさんこの投稿でスタートし、いろいろな人がハッシュタグをつけて共有するのを目にしました。ちょうどその頃バタバタしていて結局ボクは1週間ほど遅れで参加することにしました。昔から「絵を描くこと」は好きだったので、とりあえず続けられるかどうかわからないけど、やってみようという軽い気持ちがキッカケです。

よしぱんさんのブログ「1日1付箋を50日続ける#sticky50に参加してみます。」がわかりやすかったので引用させていただきます。ちなみに社内でも共有して何名か参加してくれました。

  • 毎日1枚付箋に何かを書いてハッシュタグ#sticky50をつけて共有
  • 内容も自由、絵でも字でもスクリプトでも切り絵でもOK
  • 参加表明も不要

内容は自由」なので、人によりいろいろな付箋が毎日投稿されていくのが楽しみになりました。文字だけの標語だったりストーリーがあったり、ジャケ写の模写だったり精密な写生だったり、個人的には元気がもらえるイラストがとても印象的でした。時間帯も朝方の人や夜方の人など、さまざまです。

共有方法としては、はじめ Instagram に投稿して Twitter にも共有するようにしていたのですが、Twitter に共有すると写真が表示されず URL だけになってしまったので、途中から Twitter のほうにも個別に投稿するようになりました。あとログも兼ねて、PinterestFlipboard のほうにも投稿していたりします。

描く絵のスタイル変遷

描きはじめから描き終えるまで、いろいろなスタイルの絵を描くことができました。

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はじめのころはサインペンで袋文字をつけたスタイルで統一して描いていました。一日で起きたことがテーマにしており、この頃のものでは10枚目の「十割蕎麦」が個人的にはお気に入りです。

転機になったのが12枚目の「BIRDMAN」です。モチーフ自体を黒く塗るスタイルはこれがはじめてで、サインペンで描いたあとに背景をCOPICの筆ペンで描いたのですが、これがどうも好みに合っていたようです。13枚目以降、ほぼCOPICの筆ペンだけでモチーフを黒で塗りつぶしています。

17枚目の「ぐるぐる華」でぐるぐる巻きの螺旋を描いているのですが、これも十割蕎麦の成功体験からきています。そして18枚目の「手と手を合わせて…」では水墨画や仏教画に興味を持ち始めてしまい妙にそれっぽいのを描いてい
たりします。その流れで描いた24枚目「小舟漕いで…」はかなり意識しています。

26枚目に水墨画を脱しようとして対象を大きく描いたものの失敗に終わり、27枚目に見事にモチーフを小さく描くスタイルに戻っています。侍のシルエットで描いた「こういうときは素振り」は自分としてモヤモヤを振り切るイメージで描いています。これもかなり気に入っています。

28枚目の「どこか飛んで行きたい願望」から、日付を絵の一部に含めてみようと試みています。単純な番号だけにしとけばよかったのですが、日付にしてしまったので絵の構成上どうも邪魔だということで。また、モチーフが黒というのを脱しようとして31枚目の「とりいそぎ」は線だけで描いています。34枚目「人波」から36枚目「ドローン」までは黒で塗らないスタイルを引きずっています。

2回目の転機になったのが、37枚目の「人生綱渡りでござい」です。黒で塗りつぶさない方向を飛躍させて、いっそ描かないで表現してみようと試みています。付箋を折ってみたのは単なる思いつきですが、これが個人的にはハマってしまい面白いということになり、38枚目以降で縦に折ったり山にしたり谷にしたりしています。

その中で個人的に一番のヒットは、41枚目の「Angler」です。釣り人を描いたものですが、ちょうど付箋を折ったところが海面にも見えて、シルエットの人が立ってるように浮き出て見えて錯覚します。42枚目以降は、そうした影で描くことに挑戦していたりします。43枚目や44枚目などは影で奥行きを表現しています。

終盤の47枚目「ただ見方を…」は違った見方で見れるようなものを考えていました。横顔が向き合っているわけですが等高線のように表現しています。それで次が「変幻自在」として表し、49枚目「ナツダ」は「ラクダ」と「夏だ」をかけて溶けている感じにしています。

最後の50枚目「ごじゅう酉」は「50」を表現しようと「手のひら」をモチーフに、女性と男性が向き合って見えるトリックアートに挑戦しています。付箋を折るだけだと飽きたらず、ぐしゃぐしゃに丸めて立体感を出してみたりしました。

一番のヒット作品

#sticky50 41/50 Angler

Takashi Sakamotoさん(@bookslope)が投稿した写真 –

内なる創作意欲と向き合う

この取り組みを通じて、自分の内にある創作意欲と向き合うことができました。描く絵のスタイルがどんどん変わっていってるのもその表れだと思います。普通に描くだけだと自分が飽きてしまう。途中から黒で塗りつぶすだけがイヤになり線だけにしたり付箋を折ったりして陰影で遊んでいるのが妙に面白く感じてしまいました。

自分が好きな絵と嫌いな絵もハッキリしてきます。多分ボクはシンボル的な絵がとても好きで、かつ余白や空間を使ったものが好きみたいです。

ちなみに、ほぼすべてに共通するシルエットは、ウェブで検索して真似して描いているだけです。そこからオリジナリティを表現する「何か」を工夫して仕上げています。平均15分くらいで描いていたように思いますが、基本的に下書きは描かず筆ペンでいきなり描くので失敗も多くありました。その過程で不採用になったのものもいくつかあります。

毎日続けることの難しさ

あいにく毎日欠かさずにはできなかったのですが、まわりからのコメントがとても励みになります。「いいね!」もそうですが、たったひと言でもコメントがあるとうれしい気持ちになります。続けていくうえではやはりこうしたフィードバックが大切なことを身にしみて理解できました。

ハッシュタグでほかの方の付箋も見れるので、よく目にする付箋で好きな絵や刺激を受けたものには積極的にコメントもするようになりました。こうして横のつながりもできていくような気がします。励まし合ってとは言いすぎですが、仲間意識を感じる取り組みにもなりました。

今後の取り組み

50枚を描いたことで、こうした気づきを得ることができたのは、とてもいい刺激になりました。やはり口だけではなく自分で手を動かすことでしか得られない気づきは大切です。また、毎日楽しみにしてくれる方もいるので続けられる範囲で自分なりに続けてみようと思います。「#sticky50」は終了し「#sticky100」とかでしてみましょうかね。

関連ブログ


UI/UX Study w/OHAKO, Inc.

UI/UX Study w/OHAKO

9月4日 (金)、ネットイヤーグループのUI/UX勉強会に、オハコのUXデザイナーの折井優貴夫さんとiOSエンジニアの甲斐啓真さんをお招きしました。

折井さんとは、TimeTicket [タイムチケット] サービスでお話した経緯があり、彼のブログもたいへん興味深い内容で以前から何度か拝見しておりました。また、オハコのブログ「UI/UX JAPAN – UIデザイン・UXデザインのいろいろを発信するブログメディア」でもUIやUXについての記事がたくさんあります。

見えるユーザーと見えないユーザー

はじめに、UXデザイナーの折井さんのほうからスマホのゲームアプリ事例についてお話いただきました。その中でたいへん面白かったのが、見えないユーザーを整理するために取り組まれたペルソナの開発です。つまり見えないユーザー(潜在顧客)をどのように定義するのかというお話です。

そこでご紹介いただいた開発の流れをかんたんに整理してみたいと思います。

  • これまでの調査からは特長が見当たらなかった。
  • 特長がないことを特長してとらえ「一般女性」を定義した。
  • 定義するにあたり、一般女性の生い立ちを「ペルソナツリー」で整理した。
  • 人生における分岐点を、高校時代・大学時代などに置いて、非一般と明確に分けた。

ペルソナ開発の流れ

特長が分かれば、一般ユーザーとの差異を見つけることにつながりますが、ここではその「一般ユーザー」を定義したことになります。その定義の方法として「ペルソナツリー」を用いて、ターゲットユーザーの生い立ちや人生における特長を一般とそうでない人とに分けてし、そのターニングポイントなった事象(たとえば、大学デビューするとか)を調べて「一般」としてとらえることのできる差異を洗い出していくというものです。

ペルソナツリーというのはボクもはじめて聞きましたが、なぜそのペルソナになったのかを時系列ごとにペルソナを作って整理していくことのようで、情報がない中でペルソナを理解するためには面白い手法だと思いました。結果としては、その定義されたペルソナ「一般女性」に該当するユーザーにプロトタイピングを触ってもらいテストをしたということですので、ペルソナ開発からプロトタイピングテストの実施の流れは非常に参考になりました。

また、テスト結果を含めたガイド(ドキュメント)にもそのペルソナを使ったコメントなどを追加してわかりやすい工夫をされたそうです。このガイド作成がデザインという行為を表していると折井さんもおっしゃっていましたが、個人的にもガイドラインを作成することで、そのシステムに必要なプロセスやタスクの順番が理解できた過去もあったので、このあたりは非常に腑に落ちました。

インタラクションデザインとは

次に、iOSエンジニアの甲斐さんから自身の経験とインタラクションデザインについてお話いただきました。慶應義塾大学のSFC研究所在籍時に携わったスマホアプリ「engraph」での開発背景や、JSで実装したロック解除のデモを見せていただきました。

その中で、とくに興味深かったのが自身が実装した「ジョブセンスlite」の事例です。いわゆる Tinder 風 UI のインタラクションを実装したもので、フリック操作でカードを左右に振り分けることができます。Tinder は出会い系なので対象は人ですが、この場合は求人情報を左右に振り分けていくようです。ちょうど同じような提案を昨年検討していたことを思い出しました (汗)。細部については、カードの傾き具合に合わせてイラストも変化するといった工夫もあり、振り分ける行為自体を利用者が楽しめるようにしていました。

like Tinder style
like tinder style [Animation] by suskey

インタラクションとは態度である」として、コンピュータと人間とのやりとりも、人間同士と同じような態度で望むべきと考える彼の姿勢も共感するところができました。

こうした細部の工夫については、実際に作ってみてから考えられたことで(エンジニアの裁量とでも言いましょうか)はじめから設計されていたことではないという点が興味深かったです。そのため、彼曰く細部まで指示があるほうが逆にやりにくく自由な発想が持てる環境のほうが取り組みやすいとおっしゃっていました。このあたり(体制とディレクション)は、デザインに取り組むうえで必ず出てくる課題なので、いろいろと考えさせられました。内製であればいいという直感もありますが、外部からディレクションをしなければいけない場合もあるというのが正直なところです。

最後に、彼が最近気になっているというリアルタイムで実装するツールのコンセプト (?) の記事「Modern Design Tools: Using Real Data — Design Insights from Bridge」を紹介していただきました。

まとめ

折井さんもおっしゃっていましたが「人間観察と洞察により、定性的な視点を普段から磨くこと」がこうした開発には有効に働くという点がとても印象的でした。もちろん定量的なデータを判断材料に使うことはありますが、そうした定量データも、仮説と意味付けによりどのように活用できるかが変わってきます。

今回おふたりにお話していただきましたが、環境や体制、そしてスキルが違う中で、自分たちであればどのように取り組むことができるのかを再確認しまた考える機会につながりました。


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